“優しさの持ち寄り”で続ける夜。“優しさの持ち寄り”で続く夜 GaBBy ガクさんの素顔
池袋「GaBBy the globe」と上野「GaBBy the Live!」。2つのお店でママを務めるガクさんに、ゲイバーを始めた理由や、お客さんと向き合う時に大切にしていることを聞きました。「優しさの持ち寄り」という真面目な話があれば、恋愛の話では思わず笑ってしまうひと言も。失恋した日の苦労から、初めて行ったゲイバーの思い出、休日のスーパー銭湯巡りまで。今回は、ガクさん自身の話をたっぷりお届けします。
【ママ】 ガクさん
お客さん同士の会話も大切にする、気遣いのあるママ
ガクさんがゲイバーを始めた理由
ガクさんが池袋でGaBByを始めたのは2017年6月。最初から考えていたのは、ゲイの人たちが安心して過ごせるお店にすることでした。
ガクさんが最初に話してくれたのは、ゲイとして暮らす中で、周りに自分のことを話せずにいる人たちのこと。仕事では気を張って過ごし、ゲイであることを隠している人もいる。そんな人たちにも、立ち寄れる場所があってほしいと考えていたそうです。
『うちに来てくれた時間は』という言い方にも、ガクさんの考えが出ています。すべての問題を解決できると言うのではなく、お店で過ごす時間を大切にしてほしいという気持ちです。
『自分を殺して生きている』という、少し強い言い方も忘れられません。普段は口にできないことがある人にとって、ゲイバーで誰かと話せる時間はどんな意味を持つのか。ガクさんの話は、そこまで考えさせるものでした。
忘れられない、ご家族からの言葉
その想いをより強くした出来事がありました。以前、GaBByで過ごしていたA君が、コロナ禍で営業が制限されている最中に亡くなってしまったことがあり、その後、ご家族のみなさんがガクさんのもとへ会いに来られたことがあったそうです。
ガクさんは、つらい時に何もできなかったことへの申し訳なさが残っていたと話します。そんな中、ご家族から伝えられたのは、GaBByで過ごした時間への感謝でした。
つらい時に、集まって話せる人がいたら。そんな場所を作っていきたいと、ガクさんは話します。
「優しさの持ち寄り」でできる場所「優しさの持ち寄り」の場所
池袋ギャビィでは、嫌がっている相手に強引に話しかけている人がいれば、ガクさんが注意するそうです。お客さん同士で話している時も、困っている人がいないかは見ているとのことでした。
ガクさんは『優しいお客さんが多い』とも話していました。ママひとりが頑張るのではなく、お客さん同士も相手を尊重する。それが『優しさの持ち寄り』という言葉につながっています。にぎやかな場所でも、相手に無理をさせないことは大切にしたいですよね。
失恋した日も、笑顔で立ち続ける失恋した日も笑顔で立ち続ける
フラれたことを周りに伝えないまま、笑顔でお客さんを迎える。立ち仕事や飲み仕事の体力的な大変さだけではなく、気持ちが沈んでいる日にも接客があるのがママの仕事です。ガクさんは『ママあるある』と話しますが、簡単にできることではありません。
お酒は好きじゃないわ(笑)
立ち仕事に飲み仕事で、体は大変。それでも好きだから続けられる、とガクさんは言います。そこで、お酒が好きなのか聞いてみると……。
お酒ではなく、そっちでしたか(笑)。
『っていうのは冗談で』と話を戻したと思ったら、『同じ意味だわ』と自分でツッコむ。ガクさんのこのテンポ、嫌いじゃないです(笑)。
初めてのゲイバー、そして出会いの話初めてのゲイバーと出会い
今はお客さん同士の会話を大切にしているガクさんですが、本人が初めて通ったゲイバーはどんなお店だったのでしょうか。話題は、昭和テイストのゲイバーへ。
昭和テイストなゲイバーに通ってて、くっつけてくれるママがいたのよ。
今の人たちは消極的な気がして!もっとアタシに言ってくれればいいのに!!
当時のママは、お客さんに気になる相手がいるか聞いて、二人の仲を取り持ってくれることもあったそうです。今はガクさん自身がママになって『もっとアタシに言ってくれればいいのに!!』と言う側に。自分もそんなゲイバーに通ってきたからこその話でした。
休日はスーパー銭湯とゲーム
週末の営業が終わると、スーパー銭湯でクールダウンするのがガクさんの楽しみ。気持ちを落ち着けて、体も休めるそうです。関東近郊だけで100軒ほど巡ったというので、おすすめを聞いてみました。
露天風呂の広さ、海を眺められる景色、食事処のメニュー。おすすめする理由が施設ごとに違うのも面白いところです。
ゲームも長く続けていて、三国志は小学生の頃から、ウイニングポストは30年以上。ディアブロ4や将棋も楽しんでいるそうです。
お店ではお客さんと話す時間を大事にして、仕事が終わればスーパー銭湯やゲームで自分の時間を楽しむ。銭湯ごとのおすすめを細かく教えてくれるあたり、休日の過ごし方にもガクさんの好みがよく出ています。
最後はガクさんのボトルコール
ここまで真面目な話も笑える話も聞かせてもらったところで、そろそろ締めへ。最後に聞きたいのは、やっぱりGaBByのボトルコールです。
ガクさんとの話を締めくくるのは、このボトルコール。次に聞いたら、一緒に「ぎゃーびーん!」と言ってしまいそうです(笑)。
ふらっと視点で見たガクさん
ガクさんの話で印象に残ったのは「優しさの持ち寄り」という言葉。困っている人がいれば間に入るという話からも、周りのお客さんをよく見ていることが伝わってきました。
初めて通ったゲイバーでは、ママがお客さんの仲を取り持ってくれた。今のガクさんも、人と人が話せることを大切にしています。ただし、嫌がる人には無理をさせない。その両方を話してくれたところが印象的でした。
失恋した日のことを話したかと思えば、好きなものを聞くと「チンポと渋沢栄一よ。(笑)」。お酒の話から、まさかの返しでした。
休日はスーパー銭湯巡りにゲーム、将棋。おすすめの銭湯の話になると、こちらまで行ってみたくなります。
池袋と上野、それぞれのお店が気になった方は、下の基本情報からチェックしてみてください。
GaBByの二つのお店はこちら
料金・営業時間・店名の由来・店内写真・アクセスなどは、それぞれの基本情報にまとめています。
