ゲイ・LGBTQの住まい探し|一人暮らし・同居・住宅購入で確認したいこと

住まい探し。一人暮らし・同居・住宅購入で確認したいことを整理。引っ越しをする男性と、二人で暮らす男性たちのイラスト。
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部屋探しでは、家賃や間取りが希望に合っていても、保証人を頼めないことや、パートナーとの同居をどう伝えるかが気になることもあります。

ここでは、一人暮らし、パートナーや友人との同居、住宅購入について、申込みや契約の前に知っておきたいことを紹介します。

情報確認:

部屋探しの条件と費用

不動産会社へ相談するときは、住みたい場所、家賃の上限、引っ越したい時期を伝えます。パートナーや友人と二人で住む予定なら、そのことも最初に話しておきましょう。

気になる部屋が見つかったら、内見の前に、希望する住み方で申し込めるかを聞いておくと、その後の話を進めやすくなります。予算を考えるときは、毎月払うお金と、引っ越すときにまとまって払うお金を分けて見ておきます。

毎月いくらかかるか

家賃に共益費や管理費を加え、光熱費なども含めて考えます。保証料や保険料についても、入居時だけ払うのか、その後も支払いがあるのかを聞いておきましょう。

引っ越すときに払うお金

敷金、礼金、仲介手数料、保証料、保険料などは、見積書で金額を見ます。引っ越し代や家具・家電の購入費もかかるため、契約時の支払いだけで使い切らないように予算を考えます。

二人で暮らす場合は、家賃だけでなく、最初にかかる費用もどのように分けるか話しておきましょう。

賃貸契約と保証人・緊急連絡先

一人暮らしでも、パートナーや友人との同居でも、申込みでは本人確認や収入の書類のほか、保証人や緊急連絡先を求められることがあります。親族に頼めない事情があれば、物件を決める前に担当者へ相談できます。

例えば、「親族には頼めません。保証会社を使って借りられる物件や、友人を緊急連絡先にできる物件を探しています」という伝え方ができます。

保証人・連絡先などを読む

保証人を頼める人がいない

家賃などの支払いを保証する会社を利用できる物件があります。不動産会社には、保証会社を使いたいことを伝えます。その場合も別に連帯保証人が必要か、保証料はいくらかを聞いておきましょう。

緊急連絡先を親族に頼めない

緊急連絡先は、本人と連絡が取れないときなどに、大家や管理会社が連絡をする相手です。友人やパートナーを登録できるかは、物件や保証会社に聞いてみてください。緊急連絡先として登録しただけで、家賃の支払いを保証する人になるわけではありません。

連絡先を頼める人もいない

自治体の住宅担当窓口で、住まいの相談先を尋ねる方法があります。「居住支援法人」という、部屋を借りにくい人の住まいを支える団体もあります。法人を緊急連絡先にできる保証契約もあるため、支援を受けられるか、費用はかかるかを相談してみましょう。

入居審査で用意する書類

本人確認書類や収入を示す書類など、何が必要かは不動産会社から案内を受けます。保証会社から追加で求められる書類があるか、緊急連絡先になる人の情報をどこまで出すかも、一緒に聞いておくと準備しやすくなります。

更新できる契約かどうか

「定期借家」と書かれている部屋は、決められた期間で契約が終わり、更新はありません。住み続けるには、改めて契約を結ぶ必要があります。再契約できるか、どんな条件があるかを先に聞きます。普通借家の場合も、退去の連絡は何か月前にするか、短期間で退去すると違約金がかかるかを契約書で見ておきましょう。

友人などに緊急連絡先を頼むときは、どんな連絡や対応を求められるかを説明し、了承を得てから登録します。

入居審査で聞かれたことについて、何のために必要なのか分からなければ、担当者に理由を聞いてかまいません。セクシュアリティなどを話す前に、誰と共有される情報なのかを尋ねることもできます。

パートナーや友人と借りる

募集案内に「二人入居可」とあっても、同性パートナーや友人との同居を受け付けているかは、その物件で聞く必要があります。「成人二人で住みたい」と伝え、申込みができるかを聞いてみましょう。

もう一つ知っておきたいのは、誰が部屋を借りる契約を結ぶかです。二人で家賃を半分ずつ払っていても、契約書では一人が「借主」、もう一人が「同居人」になっていることがあります。二人とも借主になる契約とは、書類上の立場が違います。

名義の比較と同居の注意点を読む
一人の名義で借りる場合と二人の名義で借りる場合に、契約書で見ておくこと
契約書で見るところ一人の名義二人の名義
名前の記載借主と同居人の名前二人とも借主として載るか
家賃の請求誰が支払いを負うかどちらに、いくら請求されるか
保証会社誰が保証契約を結ぶか二人にどんな保証が必要か
一人が転居残る人が借り続けるには退去する人の契約変更

※二人で「半分ずつ払おう」と決めても、大家との契約上の責任まで半分になるとは限りません。契約書を見ながら、担当者に説明してもらいましょう。

二人の関係をどこまで話すか

同性パートナーとの入居を希望していることは、必要に応じて担当者へ伝えます。詳しい話をする前に、「この話は大家さんや保証会社にも伝わりますか」と聞くこともできます。申込書の続柄に当てはまる選択肢がなければ、どう書くか担当者に尋ねてください。

家族や勤務先に知られたくない

家族や勤務先に、パートナーのことを伝えていない人もいるでしょう。審査でどこへ連絡するか、どんな話をするかを先に聞き、二人の関係を伝えてほしくない相手がいることも話しておきます。メールで伝えておくと、後からやり取りを見返せます。

友人とのルームシェア

同性パートナーの入居に対応していても、友人同士の入居は受け付けていない物件があります。友人と借りたいときは、最初から「友人二人のルームシェア」と伝えて探してもらいましょう。

今の部屋に、もう一人を迎える

一人で借りている部屋で同居を始めるときも、引っ越してくる前に管理会社へ連絡します。同居人の届出で済むのか、大家の承諾や改めて審査を受けることが必要なのかは、その契約によって変わります。

パートナーシップの証明書

自治体のパートナーシップ制度の証明書を、入居の申込みで使える物件もあります。使える書類と、いつまでに用意するかを聞いておきましょう。証明書を出す場合も、収入などの入居審査は別にあります。

入居前には、家賃や初期費用、更新費用をどう分けるかも二人で話しておきます。ただし、二人の約束を書き残すことと、不動産会社を通して賃貸契約の名義を変えることは、別の手続きです。

パートナーシップ制度と、二人で交わす契約について知りたいときは、「パートナーシップ制度とパートナーシップ契約の違い」もご覧ください。

都営住宅・JKK東京・URで探す

民間の不動産会社で探すほかに、都営住宅や公社の賃貸住宅、UR賃貸住宅を調べる方法もあります。名前が似ていても、それぞれ別の住宅で、申込みの条件も違います。

ここでは東京都の例を含めて紹介します。一人暮らしなのか、パートナーと住むのか、友人と住むのかを窓口に伝え、その住み方で利用できる募集を教えてもらいましょう。

都営住宅・JKK東京・URを調べる

都営住宅

パートナーシップ関係の相手と、家族向けの募集に申し込める仕組みがあります。受理証明書などで関係を示すほか、東京都に住んでいることや、所得などの条件もあります。一人で申し込む場合も、どの募集に申込資格があるかを窓口で聞けます。

JKK東京

東京都住宅供給公社の賃貸住宅です。パートナーシップ関係にある人の入居申込みに対応しています。また、対象となる住宅では、単身の成人二人がともに契約者となるルームシェア制度を利用できます。友人同士で住みたいときにも、候補にできるか相談してみましょう。

UR賃貸住宅

一人で借りる場合も、収入などの申込資格があります。友人などと共同で住むためのハウスシェアリング制度では、入居する人全員が契約者になります。どの住宅で使えるか、何人で住めるか、各人にどの程度の収入が必要かを聞いておきます。

都営住宅とJKK東京は東京都の住宅です。他の地域で探す場合は、その地域の自治体や公社へ。二人で新しく申し込むのか、今住んでいる部屋で同居を始めたいのかも、あわせて伝えてください。

住宅購入のローンと名義

家を買う場合は、住宅ローンの返済以外にも、固定資産税や保険、修繕にかかるお金が必要です。マンションなら、管理費や修繕積立金も毎月の支払いに加わります。購入時の諸費用も含め、暮らしを続けながら返していける金額を考えましょう。

二人で買う場合は、頭金をそれぞれいくら出すのか、誰がローンを借りるのか、誰の名義で家を持つのかも話し合います。二人で住むからといって、家が自動的に二人の共有になるわけではありません。

同性パートナーとのペアローンや収入合算を扱う金融機関もあります。フラット35にも、同性パートナーを収入合算者や共有者にできる取扱いがあります。まず希望する金融機関へ、二人での購入に使えるローンと必要書類を聞いてみましょう。

ローン・名義・相談先を読む

単独ローン

一人が住宅ローンを借りる方法です。ローンは一人で借り、家は二人の名義で持ちたいという場合も、先に金融機関へ伝えます。もう一人に求められる担保や保証などの条件を聞いておきましょう。

ペアローン

二人がそれぞれローンを借りる方法です。契約も二本になるので、それぞれの返済額に加えて、契約にかかる費用を見ます。相手の借入れの保証人になるか、ローンに付く保険はどこまで保障するかも聞いておきます。

収入合算

二人の収入を合わせて、ローンの審査を受ける方法です。二人とも返済する責任を負うものと、一人が借主になり、もう一人が保証人になるものがあります。どちらの契約になるか、二人それぞれに説明してもらいましょう。

家の名義を二人にするとき

不動産の登記に載る名前が、所有者の名義です。二人で所有するときの、それぞれの割合を「持分」といいます。出すお金の割合と持分が違うと、贈与税の問題が生じることがあります。「二人だから半分ずつ」と決める前に、頭金と返済を誰がいくら負担するかを、司法書士や税理士へ伝えて相談します。

ローンに付く保険「団信」

団体信用生命保険(団信)は、契約した人の死亡など、保険で決められた条件に当てはまったときに、ローンを返済するための保険です。ペアローンでは、その人のローンだけを保障するものと、二人分を保障するものがあります。誰に何が起きたとき、どちらのローンがどこまで返済されるかを聞いておきましょう。

友人と共同で買う場合は、そのことを最初に伝えます。同性パートナー向けの商品を、友人同士でも使えるとは限りません。また、外国籍の人が申し込む場合は、在留資格や永住権に関する条件も金融機関で聞いておきます。

金融機関から公正証書などを求められたときは、必要な内容と提出する時期を教えてもらってから準備します。制度の証明書や二人の契約についての詳しい説明は、別の記事でご案内しています。

家の購入で迷ったときに相談する相手
気になること相談する相手話しておくこと
頭金と返済金融機関・FP収入、貯蓄、毎月出せる金額
家の名義司法書士誰がお金を出し、誰が所有するか
購入時の税金税理士・税務署資金の出し方と持分の予定
ローンの契約金融機関誰が借り、誰が返済するか
団信の保険金融機関誰のローンを、どこまで保障するか

※FP(ファイナンシャルプランナー)には、生活費や将来の支出も含めた家計の相談ができます。融資の条件は金融機関、登記は司法書士、税金は税理士など、それぞれの担当へ相談します。

二人で買うなら、将来どちらかが転居したときに、住み続けるのか、売るのかも話しておきます。二人の話合いだけでローンの借主や家の名義を変えられるわけではないので、変更する際の条件も金融機関へ聞いておきましょう。

団信でローンが返済されることと、家をパートナーに引き継ぐことは別です。財産を残すことも考えたいときは、親記事の「相続・遺言」にあるテーマをご覧ください。

住まいで困ったときの相談先

物件探しのことは、まず不動産会社や住宅の窓口へ。そこで話が進まないときや、契約について不安があるときは、困っている内容に応じて、ほかの窓口にも相談できます。

困りごと別の相談先6件を見る

希望の部屋が見つからない

不動産会社や、公営住宅・公社・URの窓口へ。予算と住む人数に加えて、どの条件が合わずに困っているのかを話すと、別の物件を探す際にも役立ちます。

住宅の窓口

保証人や連絡先を頼めない

不動産会社や保証会社に相談し、条件に合う物件が見つからないときは、自治体の住宅担当窓口や居住支援法人へ。親族に頼れないことや、ほかに頼める人がいるかも伝えます。

住宅・居住支援

請求や契約の説明に納得できない

地域の消費生活センターへ。窓口が分からなければ、消費者ホットライン「188」で案内を受けられます。契約書や見積書、担当者とのやり取りがあれば、手元に用意して話します。相談は無料ですが、通話料はかかります。

消費生活相談

差別的な対応や、勝手な情報共有

地域の人権相談窓口やLGBTQの相談窓口へ。東京都では、東京都人権プラザなどがあります。いつ、誰に何を言われたか、自分の希望に反して誰に情報が伝わったかを、分かる範囲で話してください。

人権相談

買ってからの家計が心配

暮らしにかかるお金も含めて考えたいときはFPへ、ローンの条件については金融機関へ。収入や貯蓄、今の生活費、毎月返せそうな金額を伝えます。

FP・金融機関

家の名義や税金が分からない

登記については司法書士、税金については税理士や税務署へ。二人で買う場合は、誰がどれだけお金を出し、どのように家を持ちたいかを話してみましょう。

登記・税の相談

担当者の説明が分からなければ、その場で聞き直してかまいません。口頭で聞いたことは、日付と担当者名を添えて書き残しておくと、あとで契約書と見比べられます。

まとめ

家賃や間取りが気に入っても、保証人を頼めないことや、二人で借りる名義のことが気になるなら、申込みの前に話しておきましょう。家を買うときも、返済額だけでなく、誰の名前で借りて、誰の家になるのかまで聞いておくことが大切です。契約書や見積書を見ながら説明してもらい、分かったうえで住まいを選んでいきましょう。

住まい以外のことも気になるときは、「LGBTQライフプラン|暮らしのこと、これからのこと」をご覧ください。緊急連絡先やパートナーシップ、入院、相続、老後などのテーマをまとめています。

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