今回はゲイバーで活躍する60代のママさんと、たまたまお会いできた60代と70代のお客さまに『店子さんの昔の印象と現在の印象』についていろいろ聞いてみました。

今回は60代のママ、70代のお客さま(Aさん)と、60代のお客さま(Bさん)の3人の意見をもとに記事を作成しています。
昭和から平成、そして令和へと時代の変化を見てきた方々のお話をもとに、昔の店子さんと今の店子さんの違いや、今も昔も変わらないと感じるところを中心にまとめているのでぜひ読んでください。
※アイコン写真にはAIを使用しています。

率直にお伺いしますが、昭和から平成後期までと時代の変化を体感してみて、今や令和の店子さんのあり方は変わったと思いますか?

もちろん!一番に感じることはゲイバーの在り方だと思うよ。
SNSが無かった時代のゲイバーは、”人気者になるきっかけの場所”じゃなくて”狭いコミュニティの小さな相談窓口”みたいな雰囲気があったように感じるな。

今は副業感覚の子も多いし”人気店子がたまに出店”みたいなファンイベント感があるけど、昔は働き口がコレしか無いなんて方もいたのよ。ノンケの店子さんもいたりね。

店子さんのあり方は変わった⁉ 小さいコミュニティからエンタメへ

まず最初に印象的だったのは、「昔の店子は今ほどキラキラしたポジションではなかった」というお話でした。

今のようにSNSもなく、マッチングアプリも存在しなかった時代。ゲイの人たちが同じ仲間と出会う方法は非常に限られており、文通が主な交流手段のひとつだったそうです。

しかしその文通でさえ、家族に知られたくないという思いから神経を使う人もいたらしく、当時を振り返りながら当時の恥ずかしかったエピソードなんかも教えてもらえました。

そんな時代において、ゲイバーは単なる飲み屋ではなく、人と人をつなぐ貴重な場所だったといいます。

「誰か紹介してほしいなら店に行くしかなかった」
「今みたいにオープンな雰囲気ではなくて、人生相談や悩み事を聞いてくれる居場所だった」
そう語ってくれたのが印象的でした。

もちろん当時にも華やかなお店や人気のある店子さんはいて、かわいらしい店子さんを目当てに通うお客さんもいたそうです。

ただ、現在のように「モテたい」「有名になりたい」「フォロワーを増やしたい」といったインフルエンサー的な立場に憧れる人は今と比べるとそこまで多くはなかったといいます。

ゲイとして生きること自体に大きなハードルがあった時代と、SNSによって人気や評価が可視化される現代。
その社会背景の違いが、店子のあり方にも変化をもたらしたのかもしれません。

また、現在70代で若い頃に大阪で店を経営していたというお客さまは、こんな話も聞かせてくれました。
「当時は働き口が見つからなくて、ゲイバーで水商売をしていたノンケの人もいたのよ」
「既婚者で家族には内緒にしながら夜だけ働いている店子もいたわね」
さらに、
「若い子にとっては、そういう店子さんたちも人生相談の相手だったのよ」
と笑いながら話してくれました。

今の感覚からすると少し意外な話ですが、それだけ当時のゲイバーは人が集まり、悩みを共有し、支え合う場だったのでしょう。
だからこそ店子は単なる接客係ではなく、コミュニティの世話役のような存在でもあったらしい。

恋愛相談、仕事の悩み、時には人生そのものについて語り合う。そんな役割を自然と担っていたそうです。
若い世代にとっては、先輩ゲイとの出会いの場でもありました。恋愛だけではなく、生き方や働き方を学ぶ場所でもあったといいます。

取材を通して何度か出てきたのが、

「ゲイバーは第二の家みたいなものだった」
という言葉でした。

その一言に、当時のゲイバーが持っていた特別な意味が凝縮されているように感じました。

新宿二丁目とかは若くてキラキラしたような世界が広がっていてフォロワーも多いアイドルみたいな方もいますよね。アイドルにお金を払って会いに行くみたいな感覚のバーもある気がします。

昔は店のファンが多かったけど、今は人のファンが多いって印象があるわね。
今は観光スポットとしての役割が強いけど、上野や浅草にあるような下町の雰囲気があるバーが昔は多かった気がするわ。

かわいい子も当時はたくさんいたんだけど、ゲイバーまで足を運ばないと、噂とかどの子が人気かを聞けなかったりで、今とは違った面白さもあったのよ。それで気が付いたらお店のファンになったりね。

変わりつつある時代背景と、ゲイバーの観光スポット化

こうした話を聞いているうちに、店子そのものが変わったというより、店子に求められる役割が変わったのではないかと感じました。

昔はゲイの人たちが安心して集まれる場所そのものが限られていました。

同じ仲間と出会う場所。悩みを相談できる場所。自分らしく過ごせる場所。

ゲイバーはそうした役割を担っていたからこそ、店子にも世話役や相談役としての側面が求められていたのかもしれません。

「今は観光スポットとして注目されているバーも多くて、うれしいけどどこか寂しくも感じるわ」
「これはあまり時代に合わないけど、昔は昔で今よりもよかったことも多いのよ」
と語るママやお客さま。
当時ゲイバーで流行った演歌やドラマのワンシーンも同時に教わりながら話してくれました。

現在は、SNSやマッチングア
プリの普及によって、人と出会う方法は劇的に増えました。
また、テレビやインターネットを通じてLGBTQへの理解も少しずつ広がり、かつてほど「ゲイバーだけが唯一の居場所」という状況ではなくなったようにも感じます。

さらに近年は、ゲイタウンそのものが観光スポットとして注目されるようになりました。

地元のコミュニティだけでなく、他県から訪れる人や海外からの旅行者も増えています。

コミュニティの集会所だった場所が、エンターテインメントや観光の要素も持つようになり、その変化に合わせて、店子にもまた違った魅力や役割が求められるようになったのでしょう。

だから今の店子さんたちは、昔ながらの相談役であると同時に、接客のプロであり、発信者であり、ときにはお店の顔としての役割も担っています。
そう考えると、「昔と今の違い」は店子個人の変化というより、時代そのものの変化を映しているのかもしれません。

昔は店子でもお客さまの主催の飲み会に参加しなければいけなかったり、あいさつ回りも今よりも求められたのよ。その面倒くささも今は必要ではなくなったり、時代の流れを感じるわ。

SNSでつながれて、知ってもらえて、昔よりもはるかに生きやすいとは思うの。
このウェブサイトのサービスも必ず誰かの役に立つと思うわ。

ありがとうございます。当サイトでは、昔ながらの雰囲気が残るバーやそれを求めるお客さまのコミュニティは守りつつ、誰もが自分に合うバーを提案できるようなサービスを提供していきます。

最後に

今回お話を聞いて感じたのは、店子さん自身が変わったというより、社会の環境が変わったのだということです。

昔は出会いが少なかった。
だから人をつなぐ居場所や役割が求められた。
今は出会いの手段がたくさんある。
だから個人の魅力や発信力が求められる。

必要とされる役割が変化した結果として、店子さんの見え方も変わったのだと思いました。
それでもゲイバーには今も昔も共通する魅力があります。

スマートフォンでは得られない空気感。偶然生まれる出会い。誰かの一言に救われる瞬間。

そうした価値は今も変わりません。
今回お話を聞かせてくださった皆さんの言葉からは、時代が変わっても人とのつながりを大切にしたいという思いが伝わってきました。

昔の店子も今の店子も、それぞれの時代の中で必要とされる役割を担ってきたのだと思います。だからこそ、違いを楽しみながらこれからのゲイバー文化も見ていきたいと思いました。

”あなたのつながりのきっかけの最前線に‼”
ふらっとゲイバーマップはどなたさまの人生にも寄り添えるよう活動していきます。

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